第三弾（2004.03.28） 完結編
「2004春 松井がニューヨークヤンキースと共に凱旋帰国する。」
このニュースを初めて耳にした時、私はビックリ致しました。
と共に大変嬉しかったです。昨年のワールドシリーズは惜しくも世界一を逃しましたが、
1年目ヤンキース松井の活躍は、すごいものがありました。
私は何としても東京ドームで行われる試合のチケットを、取りたいと思いました。
今回は最悪、MLBの開幕戦でなくても、3/28（日）の巨人対NYヤンキースのオープン戦でも良いと
思いました。それの方が子供も一緒に行けますので。
２回行われた前売りインターネット予約ですが、何とか最初にセット券とかいってあまり人気のない
デビルレイズ対巨人戦（3/29 月曜）とのセットで２枚手に入れる事が出来ました。
その後デビルレイズ戦の方は定価で転売出来てラッキーでした。
MLB開幕戦の2試合は結局前売りでは買えませんでしたが、その後、野球の神様から
購入出来ました（笑）。
ただあと怖いのは、MLBの選手達が戦争の影響で来日しない事です。
確か前年のマリナーズ対アスレチックスの東京ドーム開幕戦（この時も確かインターネット予約
でしたが、残念ながらチケットは取れませんでした。）は、テロの影響で中止となりました。
来日するかどうかでドキドキでして、中止になったらかっこ悪いので、HPにも何も書きませんでした。
ですので「厳戒体制の中、来日」との決定に、大変嬉しかったです。
これで2000年の「NYメッツ対シカゴカブスMLB開幕戦」を観戦以来、二度目のMLBチームの野球を
観戦する事が出来ます。
子供とお揃いの洋服と、オープニングセレモニー
2004年３月28日（日）、晴れ。
とうとう来ました、ニューヨークヤンキース戦！！。
私も子供も一緒に朝、はしゃぎました。
この日の為に子供とお揃いのNYヤンキースの服装で東京ドームに行きました。
だいたい試合開始（PM7時プレーボール）の1時間半ぐらい前に到着しましたが、
金属探知機による検査の為、入り口前は長蛇の列でした。
もちろん問題なくセキュリティーをパスして、3塁側のA指定席に向かいました。
私の予想では松井は６番レフトで登場すると思ってましたので、ちょうど松井の守備位置と
一番近い席かなと思ってました。席に腰掛けるとヤンキースのバッティング練習中でした。
するとセンターの守備位置に見慣れたある選手がいました。
55番、そう松井選手です。一回り体格が大きくなったのが、肉眼ではっきりとわかりました。
東京ドームセンター定位置にいる松井は、やはりかっこ良いですね。1昨年の日米野球
以来の松井との再会に私は本当に嬉しかったです、もう涙ものですね（笑）。
400勝投手金やんの始球式でスタートしたオープン戦ですが、松井はあの
「４番 センター松井」です。まさに「お帰りなさい」の心境です。
それとNYヤンキースのトーリ監督に感謝です。
１回の表は１番ロフトン、2番ジータ、3番ロドリゲスの3者凡退でしたが、
２回の表の４番松井の初打席にドラマが待ってました。
バッターボックスに向かう松井に、ライトスタンドというか球場全体から「松井コール」が
起こりました。
そしてカウント２エンド2から巨人の先発高橋が投じた、甘いカーブを見逃しませんでした。
打った瞬間入ったとわかる打球は、バックスクリーン横の右中間席の上段に突き刺さりました。
その瞬間、ドームが歓声で揺れました。
なんという凱旋アーチでしょう。鳥肌が立ちました。すごいすご過ぎる。
ビデオカメラを持つ手が感動で震えました。
２回表のヤンキース、松井選手の凱旋アーチの瞬間（左）と、ベースを1周する松井選手
私が今回のMLBベースボールゲームを見て感じた事を箇条書きにして見ました。
守備について、
特に驚いたのは日本のプロ野球に比べて守備位置が5、6メートルは確実に浅いです。
特にセンターのNYヤンキースのロフトンはそんなに浅く守って後ろは大丈夫なの、
と思いましたが、大丈夫でした（笑）。
内野ですとジータとウイルソンのゲッツーの際の送球（トスをしない）が、滅茶苦茶早くて正確です。
あとピッチャー交代の時は、外野の松井を含めた3選手がセンターに集まって、世間話を
しているのが、面白かったです。日本だとキャッチボールをしているはずですが（笑）。
バッティングについて、
これはムービングファストボール全盛のアメリカですので、日本の打球音が「カーン」という
乾いた音なのに対してMLBのそれは「ガシャーン」という重い衝突音です。
松井については、バックスイングが極端に小さくなって、ボールを真芯に捕らえる事に
集中してました。日本ではしていなかった両手袋をしているのも、1mmの狂いも許されない
MLBならではの工夫でしょう。
多少バットを寝かせ気味なのも、早い球に対処出来るように、バッティングが進化して
いる証拠だと感じました。
体も一まわり、でかくなりましたね。
あと最後に皆さんにお話ししたいのは、
某テレビ番組で、松井の特集がありまして、その中で1955年NYヤンキースに初めて入団した
黒人選手、エルストンハワードが「人種差別」という偏見の中、「実力」という武器だけで
立ち向かい、1963年には黒人選手初のアメリカンリーグMVPに輝き、1963、1964年と二年連続で
ゴールデングラブ賞も獲得。そして最終的に彼がつけていた32番の背番号は永久欠番に
なりました。彼が当時「実力」という武器だけで、人種差別という偏見に戦いを挑み、
次の人達に繋ぐ大事な仕事をしてくれた、それによってその後の外国人選手のMLBでの活躍の
道が開けたと結んでいました。
なるほどと思いました。ただもし付け加えるなら、日本人野球選手にとっては、
野茂英雄投手も、当時近鉄と喧嘩別れのような形でアメリカに渡り、LAドジャースで活躍
するまでは、何か日本から見て「裏切り者」のような形で扱われ可愛そうでしたが、
彼なくして私は今の日本人選手が当たり前のようにMLBに行くプロセスは出来なかったの
ではと思います。
「意思ある所に道あり」ですね。
長々と書いてきましたが、この辺で松井選手への応援歌はお開きとさせて頂きます。
あとは松井の嫁さんが見てみたいですね（笑）
完
第二弾.（2003.07.07）
松井選手への応援歌、第二弾は「館長の真夏のNYへの応援ツアー」のはずでしたが、仕事や予算的な
都合上、以下の通りとなりました。
今年のTOKYOジャイアンツは、松井の抜けた穴が大きすぎました（笑）。
でもニューヨークヤンキースでの現在の活躍、大変嬉しいです。
一時はニューヨークのマスコミから、「ボテボテゴロしか打てないゴジラ」なんて、不振の時期は
言われてましたが、今はさしずめ「ミラクルゴジラ」ですね。
バットスイングのスピードも不振時の150kmから、160kmと好調時のスピードになってきました。
この夏大暴れするゴジラを生で見たかったのですが、来年以降のお楽しみと致します。
（2003.07.07）
東京ドーム内の「財団法人 野球体育博物館」にて。同館職員の山口様より、掲載のご許可を
頂きました（2003.07.06）
第一弾
松井秀喜選手とは、93年5月1日の1軍デビューの日に、たまたま東京ドームの巨人対ヤクルト戦を見に行った時からの、ファンです。その日松井選手は2ベースヒットを初めて打ちました。
そして私はドームにはいませんでしたが、次の2日に運命の第一号ホームランをライトスタンドへ弾丸ライナーで放ちました。
そして松井選手の最後の安打を見たのが、2002年の日本シリーズ第二戦の桑田投手で勝った試合でした。
その日もツーベースヒットでした。最初と最後がツーベースなのは、ホームランバッターらしからぬ所かもしれませんが、55番という背番号を身にまとい、ホームランを打つ事を宿命づけられた男の悲哀をなんとなく感じました。
そしてその後の日米野球2002、最終戦に見に行きました。この日は2歳になる息子の東京ドームデビューの日でもありました。しかし松井選手のホームランどころかヒットすら見る事はできませんでした。きっと日本のファンの悲しみが松井のバットまで湿らせてしまったのかもしれません。
最終戦の前までが日本と米（MLB）とも互角の戦い（3勝3敗）で、最終戦の勝者がこの日米シリーズの勝者となるわけですが、センターのミネソタ・ツインズのハンター選手の好守備にも阻まれ、米（MLB）が勝ちました。
と、普通は試合が終了してヒーローインタビューが終わると、観客は帰るはずですが（もちろん私も小さい子供がいなければ、真っ先に帰る所ですが、混雑を避ける為暫く観客席にいました）、
この日は異様な光景でした。と言いますのも観客席の8割方のお客さんが帰りません。
みんな思いはひとつ、松井に「さよなら」か「エール」を送りたいという気持ちでした。
するとスタンドのどこからか「松井コール」が沸き起こり、ドームじゅうが松井コール一色
となりました。
それから数分がたったでしょうか、出てきました、松井選手が。感動しました、やっぱり
松井ファンでよかったな、NYに行ってもがんばってくれ、海の向こうから応援してるよ、
いつの間にか目がうるうるしてきました。
「GO、GO、HIDEKI MATSUI、 GET HOME RUN ！！」
THE END
松井ホームランカードと、2002年日本シリーズ第二戦
2002年の日米野球、最終戦
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